【初心者向け】汎用旋盤の正転・逆転と刃物の向きの基本
~「削れない…」を今日で卒業する~
🔧 目次
① 正転?逆転?刃物は上向きか下向きか
汎用旋盤で最初につまずくポイントがコレ。
刃物は上向き?下向き?
結論:
主軸の回転方向(正転/逆転)と、使用する刃物(右バイト/左バイト)の組み合わせで決まります。
🔄 正転の場合(時計回り)
- 右バイト → 刃物は下向き
- 左バイト → 刃物は上向き
🔃 逆転の場合(反時計回り)
- 右バイト → 刃物は上向き
- 左バイト → 刃物は下向き
ポイント:「切削方向に逆らって当たっていればOK」
→ 切削抵抗が逃げない向きであれば削れる!
💡初心者あるあるミス
- 正転+右バイトなのに刃物を上向きにセット → 空回り
- 削れない → 送り逆にしてガリッ → チップ吹っ飛ぶ💥
② 「右バイト・左バイト」って何?選び方とセット方法
次にぶつかるのが「そもそも右バイト/左バイトって何?」という問題。
🔧 見分け方は簡単!
種類 | 特徴 | 切削方向 |
---|---|---|
右勝手 | 鉛筆のようにバイトのチップを内側にして持つと右手 | 左から右(右送り) |
左勝手 | 鉛筆のようにバイトのチップを内側にして持つと左手 | 右から左(左送り) |
🧠 実践アドバイス
- 正転メインの工場 → 右バイト+刃物下向きが基本
- 逆転や突っ切り → 左バイトも活躍
- チップの角度/逃げ角も要チェック!
③ 削ってるのに寸法が合わない…ありがちな原因とは?
刃物の向きとバイトは完璧でも、寸法がズレることはよくある話。
❌ よくある原因3つ
- バイト先端のオフセット設定ミス
- 目盛りと実際の切り込みにズレ(デジタル信じすぎ注意)
- 刃物台のガタ/締め付け不足で追い込めない
💡 対策Tips
- バイト高さはセンター合わせが鉄則
- 長尺ワークには芯押し台や振れ止めを使う
- 寸法追い込みは「荒削り → 仕上げ」で攻める
✅ まとめ:刃物の向きと回転方向を“感覚で理解”しよう
旋盤は、理屈と感覚のハイブリッド。
「回転方向 × バイトの種類 × 刃物の向き」の組み合わせを体に叩き込むことで、作業がグッと安定します。
🛠「削れないのは機械じゃなくて、セッティングのせい」
これは現場の職人たちの共通語。
🔜 次回予告
👉 突っ切り加工の正しい刃物選びと、曲がらない方法